管理会社を変えるべき5つのサイン

管理会社への不満は、積もり積もって爆発するケースがほとんどです。以下のサインに3つ以上当てはまるなら、変更を具体的に検討する段階に入っています。

判断のポイント:上記はあくまで「変更を検討すべきサイン」です。まずは現在の管理会社に改善要望を文書で伝え、1〜2ヶ月の猶予を設けてから最終判断することをおすすめします。

変更前に確認すべき3つの契約条件

管理会社を変えると決めたら、まず現在の管理委託契約書を確認しましょう。以下の3点が特に重要です。

1. 解約予告期間

多くの管理委託契約では、解約の1〜3ヶ月前までに書面で通知することが求められます。通知なしに解約すると違約金が発生する場合があるため、契約書の「解約条項」を必ず確認してください。

2. サブリース契約の有無

サブリース(マスターリース)契約の場合、通常の管理委託とは解除の難易度が大きく異なります。借地借家法の適用により、オーナーからの解除には「正当事由」が必要とされるケースがあります。サブリース契約の解除は専門家に相談することを強くおすすめします。

3. 敷金・保証金の引き継ぎ

入居者から預かっている敷金・保証金は、旧管理会社から新管理会社へ正確に引き継がなければなりません。引き継ぎ時に金額の齟齬が生じるトラブルは珍しくないため、事前に預り金の一覧を旧管理会社から取得しておきましょう。

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管理会社変更の具体的な手順

実際に管理会社を変更する際は、以下の5つのステップで進めます。各ステップで注意すべきポイントも併せて解説します。

Step 01

新しい管理会社の選定・面談

変更先を決める前に、最低3社は面談することをおすすめします。確認すべきは「管理戸数」「対応エリア」「担当者あたりの管理戸数」「修繕の自社対応力」の4点。管理戸数が多すぎる会社は、1物件あたりの対応が薄くなりがちです。

Step 02

現管理会社への解約通知

契約書に定められた予告期間に従い、書面(内容証明郵便が望ましい)で解約を通知します。口頭だけでは「聞いていない」とトラブルになるケースがあるため、必ず書面で記録を残してください。

Step 03

引き継ぎ資料の準備・受領

旧管理会社から受領すべき書類は、賃貸借契約書一式、入居者情報、預り敷金一覧、修繕履歴、鍵の一覧です。不足があると新管理会社の業務開始が遅れるため、チェックリストを使って漏れなく回収します。

Step 04

入居者への管理会社変更通知

入居者に対して「管理会社が変わること」「新しい振込先」「緊急連絡先」を書面で案内します。この通知は、旧管理会社と新管理会社の連名で行うのがベストです。入居者にとっては突然の変更なので、丁寧な文面を心がけましょう。

Step 05

新管理会社による業務開始

引き継ぎ完了後、新管理会社が業務を開始します。最初の1〜2ヶ月は、旧管理会社時代の未処理案件や入居者からの問い合わせが重なりやすいため、新管理会社との連絡を密にとることが重要です。

よくある失敗とその回避策

失敗1:感情的に解約を急いでしまう

管理会社への不満が頂点に達して「今すぐ変えたい」と急ぐオーナー様がいらっしゃいますが、引き継ぎ先が決まっていない状態での解約は空白期間を生みます。新管理会社の選定を先に行い、切り替えのスケジュールを組んでから解約通知を出しましょう。

失敗2:管理費の安さだけで選んでしまう

管理委託料が家賃の3%と5%では、月額で数千円の差です。しかし、空室が1ヶ月長引けば数万円の損失になります。管理費の安さより「空室を早く埋める力」と「トラブル対応の質」で選ぶことをおすすめします。

失敗3:引き継ぎ時に書類を確認しない

敷金の金額や修繕履歴に誤りがあると、後から入居者とトラブルになります。旧管理会社から受け取った資料は、新管理会社と一緒に1件ずつ確認する時間を設けてください。

Diary.からのアドバイス:管理会社の変更は「引っ越し」に近い作業です。新居(新管理会社)を決めてから退去通知(解約)を出す。この順番を守れば、大きなトラブルはほぼ回避できます。

変更後にチェックすべきこと

管理会社を変えたら終わりではありません。最初の3ヶ月は以下のポイントを確認しましょう。

  1. 月次報告の質と頻度 ― 約束どおりの報告が届いているか。内容は具体的か。
  2. 入居者からの連絡対応 ― クレームや問い合わせへの対応スピードと質を確認。
  3. 空室対策の動き ― 空室がある場合、具体的にどんな施策を実施しているか。
  4. 修繕見積もりの妥当性 ― 相見積もりを取って適正価格かどうかを検証。
  5. コミュニケーションの取りやすさ ― 担当者と気軽に連絡が取れる関係が築けているか。